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 暖かすぎて、熱くなる。

学生課職員の場合

 彼の色は実に印象的だ。さらりと流れる白銀の雪のような髪。白い肌。中でも、淡い、というよりも色が無い、と言える程の色彩の中で長い銀の前髪から片目だけ覗く深紅の瞳が殊更、印象に残るものだ。鮮烈な色を宿すそれが柔らかく微笑む様は優美ですらある。整った顔立ちの所為か、幻想的にすら見えるかもしれない。
 端的に言えば、彼はとても美しかった。そのわりに、性格も悪くない。優しくて、仕事熱心だ。――――だが、その熱心さが今は少々、違う方面に発揮されていた。
 突き刺す様でもなく、撫で回すようでもない視線。ただ、眺めているというに相応しいそれに何故か少しの居心地の悪さを感じて、ロゼはついに後ろを振り返った。
「…そろそろ、勘弁してくれ…」
 何故、自分が謝っているのか。自分でも分からないが、兎に角、勘弁して欲しい。微妙な面持ちで身体ごと振り向いたロゼが項垂れた先で、ペンを片手に、小机に頬杖をついていたフランチェスコの赤い双眸が刹那、丸くなり、すぐにまた柔らかく微笑んだ。
 書類を意味も無くいじるロゼの指先を愛しげに眺めながら小首を傾げた彼の銀の髪が差し込む陽光に煌く。
「見てちゃ、ダメ?」
 狙ってやっているのか、無意識なのか。その美貌を利用しての視覚攻撃に勝てた事は今まで一度も無い。瞬時に頬を桃色に染めてたじろいだロゼは今のところ、全敗中だ。例に漏れず、今回もどうやら勝てそうに無い。
 早々に勝負を放棄したロゼはせめて目線だけでもフランチェスコから逃れようと青い瞳を泳がせる。
「だ、だめっていうか…は、恥ずかしい…だろ…」
 自分が室内を行き来するのを追いかけて来る暖かな視線。そっと見守るようなそれは暖かすぎて、そんな視線とはあまり縁の無い自分には居心地が悪くて仕方ない。祖父が向けてくるそれとは違う暖かさ。愛しさを温度にしたなら、きっとこんな温度だと思う。熱い、熱情の視線とは違う木漏れ日のような温度。
 見詰めてくれるのは悪い気はしないが、折角、手伝いに来ているのにこれでは仕事にならない。
「あんまり見詰められると、困る」
 頬を更に深い色に染めて俯いてしまったロゼに、彼は赤い双眸を細めた。
「大丈夫。可愛いよ?」
「いや、そういう事じゃなくて…」
 見当違いの切り替えしをしてくるのはいつもの事で、しかも大半が故意である可能性が高い。意地悪な彼は時折、そうやってロゼの反応を楽しんでは、可愛い可愛いと羽根のような口付けを雨のように降らせてくれるのだ。嫌ではないが、兎に角、恥ずかしい。
 ちらりと上目で見上げた先の赤い瞳がゆっくりと瞬く。微笑む姿に、また上がる頬の熱。
「あんまり可愛くされちゃうと、受付に立たせたくなくなっちゃうな。折角、手伝いに来てくれたのに…」
 馬鹿、と罵ろうとして、まともに見てしまった困ったような優しい笑みに言葉が詰まり、顔が火を噴いた。

 こんなのじゃ仕事になりゃしない!



意外と人気だったフランチェスコ×ロゼ再び…!!最早、自己満足の結晶!!(…)
ロゼはフランチェスコに見つめられたら真っ赤になって動けなくなってればいいと思います。私が萌えるので(ぇええ)
そんなロゼをフランチェスコは優しく抱きしめながら、らぶらぶしてればいいですよ!!
……そして、いつの日か、年中アツアツバカップルが学生課名物になるのです…(そんなわけは無い)


そんな馬鹿な!

神出鬼没不審人物の場合

 この男の取り柄を挙げろと言われれば、剣技の次に挙がるのはその妖艶なまでの美しさだろうが、それをがた落ちさせるのが誰でもない、彼自身の性格というのだから世話が無い。
 一言で言えば、変態。ロゼなら間髪入れずにそう答える。至極、簡潔な答え。しかし、それは十分すぎる程、目の前で、それこそ吐息が触れる程、近くで真紅の瞳を細める男を語っていると思う。
「…おい…ルゥリッヒ、近いんだが…」
「うん。近いね」
 いやいや、そういう事を返して欲しいのではなくて。出来れば、というか、寧ろ、すぐに、直ちに、解放して欲しい。
 腰に回った腕に更に力が加わり、互いの腰が擦り合う感覚が奇妙なざわめきを生んだが、それを少しでも引き離そうとするロゼのささやかな努力は無駄に終わった。これも何回目だろうか。いい加減、疲れてくるが、このままなのは非常に良くない。そもそも、いつ人が通るかも分からない場所でこんな事をするのも如何なものか。
 目の前の紅玉が微笑んでいる。月明かりを紡いだが如くの銀糸の髪がロゼの青い髪に触れ、合間を縫って額を擽れば、何を期待してか、仄かに色付いた吐息が毀れた。
「は、離れろよ…」
 近すぎる。言葉一つ紡ぐにも唇が触れそうだ。優美な弧を描く唇から目を逸らそうと首を捻るも、頭を捕らえる手に阻まれる。距離は変わらないまま。
「やぁだよ」
 言いながら、また強く引き寄せられる身体。こんな所でこんなに強く抱き寄せて、この男は何をしたいのか。抱き締めて、顔を寄せるものの、口づけ一つすらしない。ただ傍で呼吸を聞き、身体を摺り寄せて互いの体温を感じているだけ。衣の隙間から手を入れるでもなく、肌を唇で辿るでもなく。ただ、華奢な身体を抱き締めて清流のような清らかな青い双眸を見つめている。
 赤い瞳が真に玉のようだ。人間らしく形作られた瞳の表面に張る水分が艶を生み、恰も名高い宝石のような輝きを作り出している。鮮血の如き赤とは優雅に剣を煌かせる彼には似合い過ぎる表現だろうが、それしか表現出来る言葉を持たないくらいに彼は美しかった。刃を映したような銀色の合間から獲物を見据えて爛々と輝く真紅。誰もがその輝きを脳裏に焼き付けるに違いない。
 瞳に魅せられた青がとろりと溶ける。青い髪を優しく梳いた手が淡く染まった頬に触れ、赤が笑みを深めた時、それは起こった。
「…っ!?な…?」
 ぴくり。下腹部に奇妙な違和感。ロゼの蕩けた双眸が驚きに見開き、ルゥリッヒの体温を感じる己のそこに向けられる。
「なん、だ…?今の…」
 体内で跳ねたような、蠢いたような、そんな感覚だった。感じた事の無い感覚だ。まるで、何かがそこにいるような。いや、まさか。そんな馬鹿な。悪いものを食べた覚えは無いし、寝ている時に腹を出した覚えも無い。なら、何だ?――――考え込むロゼの耳にかかった髪を除けてやるルゥリッヒの指がまたするりと髪を梳いて、薄い唇が嬉しそうに笑った。
「ふふっ。楽しみだね、来年」
「は?」
 抜け出す事を諦めた腕の中で見上げた視界に、満面の笑み。あり得ないくらいに嬉しそうなのは何故だろう。ぽかんと口を開けたロゼのささやかな疑問はありがた迷惑な事に、数秒も待たずに解決された。
「成功して良かった。今のうちに色々な物を用意しないとね。ああ、あの人にも報告にいかないと…僕達、結婚します、って」
「はぁあ!?あんた、何言ってるんだ!?」
 ついに頭が飛んでしまったか!変態の上に飛んでるなんて救いようが無い!寧ろ、完璧にお近づきになりたくない人種だ。
 本格的に逃れようと暴れ出そうとしたロゼは次の瞬間に紡がれたルゥリッヒの言葉に目の前が白くなった。

「何って…楽しみだね、僕らの赤ちゃん。っていう話だよ」

 そんな馬鹿な!あり得ない!俺は男だ!叫んだはずの言葉は音にならず、喉に詰まって虚しく胃に落ちていく。
 男の子かなー、女の子かなー、個人的には男の子かなー、両方欲しいなー、またシちゃえばイイかー。なんて、そんな美声は真っ白になってしまったロゼには一音も届かなかった。

 呆然と日々を過ごしていたロゼが急な嘔吐感を訴えて保健室に運び込まれるのはまた別の話。



………まあ、ほら、アレですよ。ルゥならロゼを見つめるだけで妊娠させる事が出来そうだな、と。そんな妄想から生まれたSSでした…(遠い目)
ロゼは男の子なのに妊娠は出来ないだろう、とかそんな突っ込みはナシです。ルゥなら何でも出来るって信じてる!!(ぇえ)
生まれてくる子は容姿・性格共に全員ルゥ似だとホラーな家族の風景が拝めます(…)


 頼むから返してくれ。俺の大事な…。

生まれたばかりのマナの場合

「うー」
「な、なんだよ…」
 自分よりも深い青が至近距離にある。人型ですらない彼――相手の仲間によるとどうやら雄らしい――のふわふわとした銀の髪らしき頭髪の毛が青い髪に触れ、小さな黒い鼻がひくひくと愛らしく動く様を見ながら、ロゼは今の状況を理解しようとしていた。
 多分、自分は何もしていない…筈だ。現にあの女はマナの突然の奇行に目を丸くしているし、光の指輪に変化は無い。指輪の変化に反応したならば、近づくどころか離れている筈であり、それ以前に先の事件で怯えられている筈なのだから、このマナの顔を覆う灰色の毛がコアラのようにふわふわそうだ、なんて判別出来るほど近くに存在しているのはあり得ない事だ。
「うー、うぅー?」
 零れそうな程、大きな藍玉の瞳。ぱっちりと開かれたまあるいそれは上質な宝石というよりも大きな飴玉のようだ。綺麗よりも可愛らしい。マナにしてみれば、これが子供らしい可愛らしさというものに分類されるのかもしれないが、ロゼはこの可愛らしさの皮を被った凶器が緩やかに心に牙を沈めていくのを経験している。ルゥリッヒも、どうやら他にももう一人被害者がいたらしいが、それを考えれば、このマナの双眸はこんなにも近くで見ていていいものではないような気がする。
「おい、離れろよ…」
 一歩引きながら顔を離そうとするものの、引き寄せられるようにぴったりとついてくるものだから結局、距離は変わらないまま。
「うー!」
 ふわふわふわ。もこもこもこ。微かに鼻先を擽る毛がロゼを誘惑する。――――触りたい。いや、触っていいものか。いやいや駄目だろう。ここで懐かれては厄介だ。だが、いや、しかし、いやいや、これは罠だ。仕舞いには脈絡の無い結論を出して、また固まる。逸らせない視線は獣の本能か、マナの力なのか。そんな事はロゼには最早、どうでも良かった。
 微妙な空気の流れる仲間達の視線を集める一人と一匹の奇妙な緊張感。これが実はマナの聖域のど真ん中で数分間も続いているだなんて、滑稽すぎて誰も信じたくない。
「うー…」
「は、離れ…」
 ろ。最後の一言はふいに近い距離を更に詰めたうりゅが発した珍妙な効果音に飲み込まれた。

「うちゅっ」

 唇に温もり。沈黙は一瞬。ぶち壊したのは雇われマナ。
「き、貴様ぁあああ!!」
「うーっ!!うーうぅーっ!」
 怒髪天の絶叫にも幼子は負けない。眼光を強めてロゼから引き剥がしにかかったユンの手をすり抜け、近づいたままの白い頬に頬擦りすれば、また大人気無い声が上がる。
 その光景を眺めながら、悔し涙を袖で拭うのは育ての親だ。
「うぅ…うりゅ、なんであんな奴に…でもうりゅが幸せなら…!」
「留袖は仕立ててあげるよ…でもご祝儀は期待しないで」
 すっかり親の心で育て子を送り出す心境になっているウルリカの肩を叩くクロエの顔は事の異質さに気付いているものの、突っ込む気はまるで無い。口元に隠しきれない微笑が浮かんでいる気がするのは気のせいでは無いだろう。
 爪を剥き出しにしたユンの手がロゼの傍を離れてするすると猛攻から逃れ続けるうりゅを追いかける光景は先程と違う意味で滑稽だ。大の大人が生まれたばかりの、まだ言葉もろくに話せない幼子を本気で追いかけている。つい生暖かい視線を送ってしまいたくなるような情景に水を差す馬鹿は今のところこの面子には存在していない。唯一の常識人であるエナですら、今し方、ユンに続いて参戦してしまったぷに二郎に置いて行かれたぷによの隣で腕を組んで呆れている始末。聖域の空に光る透明な青い影を見つめるぷによは心配そうでありながら、それ以上に興味津々なようだ。
 その傍らで同じように腕を組んで成り行きを見守っている二人は関心した様子で頷いている。
「ほほう…彼も意外とやるねぇ。まあ、僕には敵わないけどね」
「君は手が早すぎるんだよう。僕はじっくり、優ーしく包んであげるタイプだよ!」
「はっはっは。僕が手を出しているんじゃなくて、世の女性達が僕を求めてくるのさ」
 至極、どうでもいい会話に突っ込む馬鹿はやはりいない。代わりに豪奢な金髪と桃色の尻尾が風を纏って舞台に踊り出た。
「よくもロゼのぷるぷるそうな唇をー!」
「わーい、楽しそう!あたしも混ぜてー!」
 リリアの鼻から赤いものが垂れているのはご愛嬌。エトが状況を理解していないのもご愛嬌。突っ込む人種が全てを放棄してしまっている為にそう表現するより仕方が無いが、手加減の無い宴によって被害が甚大になるのは確実だろう。光のマナもマナの回収どころか、聖域の改修に追われてしまうに違いない。
 生まれ育った場所ではないものの、一種の哀れみを感じてしまったウィムが収拾のつかなくなった現場から目を背けて、どこか遠い目をしてしまったのは致し方の無い事だろう。
 溜息を一つついて、水色の髪を揺らし、呆然と立ったまま身動ぎすらしない渦中の彼の肩に手をかけようとした彼女の耳にその呟きは聞こえてきた。
「…お…」
「お?」
 顔色は真っ青でもなく、真っ赤でもなく。あえて普段と違うといえば、見開かれたまま焦点を失った双眸だけだ。奪われたばかりの唇は既に乾いていて、けれど、紡ぐ声音に甘さは無い。ただ、愕然とした響きが大気に零れていく。
 うりゅとその他大勢が乱闘騒ぎを起こしているのを視界に納めているのか、いないのか分らないまま、ロゼは呆然と唇を動かした。

「お、俺の…俺の、ファー…」

 ばたん。
「きゃああぁ!ロ、ロゼさーん!お気を確かに!!」

 彼にとって幸いだったのは、言いかけた最後の言葉が酷く乙女チックだったのを聞かれなかった事だけだろう。



…衝撃のうりゅ×ロゼ。…だって、小動物とロゼって可愛いと思ったんだい…(痛いよ)
もふもふのうりゅをロゼがぎゅっと抱きしめて、ちょっと頬を染めながら「…ふさふさだ…」とか呟いて和んでる姿とか、凄い可愛いと思うわけですよ!!

ちなみに、リリアお嬢様のキャラクエを見た方なら「ファー…」の後の言葉は直ぐ分かります(笑)
ルゥはきっと物陰で「あんの毛玉ぁああー!ロゼの唇は僕のモノなのに…!!今度は刺すだけじゃ済まないよ…!」とか言ってると思います。


熱くてどうしようもない。

雇われマナの場合

 その色は夕日に似ていると思う。
 赤、というにも数があり、自分が彼を当て嵌めるなら、それは夕日の色だと言っただろう。日中の眩しい光線ではなく、朝焼けの爽やかな暖かさでもなく、昼と夜の合間を緩やかに行く、鮮やかな、焼ける程に熱い夕日の色。
 綺麗だと、お世辞でもなく言えるけれど、一身に注がれると、少し、困る。
 合わせていた瞳を目線だけ逸らして、ロゼは居心地悪そうに小さく息を吐いた。熱っぽい。頬に触れる褐色の指先のぬくもりの所為で下がるはずの体温まで際限を見ずに上がって行く。
「…体温が高い。まだ子供だな」
 喉を鳴らして笑うユンの軽口にむっとしながら、心持、頬を膨らませて睨み上げるも、熱に浮かされた瞳では迫力どころかあらぬ所の熱を煽るばかりだ。
「あんたが言うな」
 マナである彼にしてみればどんな人間も子供だろう。自分など赤子だ。もしもユンに子供時代というものがあるのなら見てみたいものだと思う。一体、どこまで時を遡らなくてはいけないのかは分からないが。分かったとして、辿ってきた時間の違いに言い知れない絶望に似た何かを感じてしまうかもしれない。自分の知らないユンが何百年、或いは何千年に渡って存在している。それが少しだけ悔しかった。くだらない我侭を言う程、自分は子供ではないと思っているけれど、彼にしてみればその思考すら子供なのだろう。
 きりり、と白くなる程、手を握り締めるロゼの耳に、また含み笑い。
「本当の事なんだがな。いつもは多少、他の者より低い様だが、今は高い。人間で言う、子供体温というやつか」
 抱き寄せて、白い首筋に触れる唇。
「その子供に手を出してるのはどこのどいつだよ…っ」
 ゆっくりと湿った舌でなぞられ、辿り着いた耳元で吐息を吹き込まれれば、零れる吐息まで温度を上げる。熱い。首筋の濡れた箇所が冷えるのが刺激になる程に。
 潤む視界の端でちらつく熱を帯びた赤が内側の熱を更に煽って止まない。焼け付くような熱いそれに、まだ一糸も床に落とされていないのがもどかしく感じてしまう。外套だけでも落としてくれれば熱もそこそこ逃げるだろうに。否、尚更、上がるだろうか。彼の赤い双眸がじっくりとこの身体を眺めて微笑を浮かべるのを想像して、ロゼは溶け始めた瞳をゆっくりと瞬かせた。
 細腰を撫で上げられて微かな声を上げるロゼの視線を、その瞳に宿る夕日を細めてユンが追う。
「…何を見ている?」
 シャツの上から蕾が主張する胸を弄りながら合わせられる視線に刹那、青を揺らめかせて、艶めいた吐息を吐きながらロゼは無理矢理壁を見た。
「別に、何も…あんた以外を」
 ユン以外なら、何を見ても変わらない。熱が上がる事も無ければ、身体が疼く事も、吐息が熱く湿る事も、瞳が潤む事も無い。ユン以外は、何ものも自分を変える事は無い。ユンの熱い紅の双眸だけがそうさせてしまう。
 せめてもの抵抗に顎を上げて目を閉じてしまったロゼの頬に口付けを落として、ユンは無防備な耳元でそっと囁いた。
「妬けるな」

「っ…あぁっ…!」
 手早く肌蹴られた胸元から入り込んだ手が不満げに蕾を苛めれば、開かれた青に合わさる悪戯な夕日の色。

 ああ、だから、熱くて仕方ない。



えーと…微エロの部類…?ですかね…?珍しく真面目なユンの話でした…。
ロゼは自分の知らないユンの時間にちょっと嫉妬していると個人的に萌えます。訊きたいけど、訊けない、みたいな感じだと更に萌えます(真顔)ほんのり意地っ張りなロゼ…!(…)
……なんだか、比較的真面目に書いてしまったので突っ込みどころが面白くないですね…(そこ!?)

2008/10/01